英単語・英文法の力をつけたら、後は英文解釈力をつける必要があります。
ここを乗り切れば、英語できる組に入ることができます。英文解釈力を身につければ、英語長文を読めるようになることはもちろん、速読力や英作文力も養われます。
今回はそんな英文解釈力を鍛える「基礎英文解釈の技術100」を紹介します。
- 「基礎英文解釈の技術100」の概要
- 「基礎英文解釈の技術100」の前に
- 「基礎英文解釈の技術100」の使い方
- 「基礎英文解釈の技術100」の復習方法(音読)
- 「基礎英文解釈の技術100」の到達レベル
- 「基礎英文解釈の技術100」の次の参考書
- 「基礎英文解釈の技術100」のまとめ
「基礎英文解釈の技術100」の概要
難関大学の受験では、パッと見では主語や述語どこにあるのかわからないような複雑な英文が出題されます。
こういった英文を読み解く際には、英文の構造を見抜く力「英文解釈力」が重要になります。
英文解釈の力を持っていない状態では、読める英文に限界があります。難関大の英語長文、TOEICの難しめの長文、英検の長文などでは歯が立たなくなってしまいます。
「基礎英文解釈の技術100」は、この英文解釈力を鍛えるための参考書です。英文を読み解くために重要な100個のテクニックを学ぶことができます。「100個ものテクニック」を学べるような参考書は他にないので、網羅性も抜群です。
本書に書かれていることをマスターすれば、ほとんどの英文を速く、正確に読むことができるようになります。
本書には、例題が100題、演習題が100題の合計200題の問題が収録されています。解釈のトレーニングに特化した参考書としては、この問題数はかなり多い方です。
やりきるのは大変ですが、やり切ることができれば、網羅性高く、英文解釈力を鍛えることができます。1冊で基礎から標準以上までの英文解釈力を学習ができる参考書は貴重ですので、大変お得な参考書です。
本書は英文解釈の参考書としては珍しくCDが付属されています。このCDが超重要です!英語は言語なので、実際に「聞く」「口に出す」が極めて重要です。CDがあればこれらの作業が大変やりやすくなります。
本だけでなく、このCDも使い倒すことで、英文解釈力だけでなく、リスニング力、英作文力、スピーキング力も爆上がりすることを保証します!
本書は、大学受験用のイメージが強いと思いますが、本書のレベルの英文解釈力は、受験する試験の種類を問わず、身につけておくべきです。
本書の事項を身につけることで、今後、どんな英語の試験を受ける場合にも役立つ普遍的な力が身に付きます。したがって、大学受験だけでなくTOEICや英検などを受験するすべての英語学習者におススメできる大変有用な参考書です。
英文解釈力は、すべての英語学習者に必須のスキルです。早い段階で、英文解釈力を身につけておくことで、付け焼刃ではない本物の英語力が身に付きます。
「基礎英文解釈の技術100」の前に
本書に取り組むには、ある程度の英文解釈力を持った状態の方が進めやすいです。つまり、「英文解釈を初めて学ぶ!」という方には、あまりオススメできません。
英文解釈初心者の方は、本書の前に取り組む前に、以下の参考書をおすすめします。
この2つのどちらかを完成させた人であれば本書に問題なく取り組めると思います。「入門英文解釈の技術70」と「基礎英文解釈の技術100」には、同じ問題も収録されており。若干かぶりが多いです。そのため、個人的には「英文読解入門 基本はここだ!」をおすすめします。
もちろん「入門英文解釈の技術70」→「基礎英文解釈の技術100」と接続して、重複部分は復習として取り組んでも構いません。むしろ、時間があればこのルートの方が定着率は高くなると思います。
「入門英文解釈の技術」と「英文読解入門 基本はここだ!」は下記記事にて、詳しい使い方を紹介していますので、ぜひご覧ください。
「基礎英文解釈の技術100」の使い方
使い方は、使用者の状況に応じて、主に2つのパターンがあります。
テストまで時間がある人・英語を極めたい人
まずは、例題を解いてください。例題を解く際は、英文の構造を正確に把握しながら進めてください。
本書の目的は「英文解釈力の向上」にありますので、フィーリングで英文を読も全く意味がありません。
例えば、問題文を読む際には、「主語がここで、動詞がここで、この目的語には修飾語がこういう風にを修飾して〜」というふうに、SVOCMを正確に振り、英文の構造を把握してください。
これを曖昧なまま勉強進めても本書から得られるものはほとんどありません。
逆に言うと文構造を正確に把握しながら読み、その問題でフォーカスされている技術を正確に理解・吸収しながら学んでいけば、標準以上の英文解釈力が確実に身に付いていきます。
次に、演習題を解いてください。
演習題は、例題で学んだ「技術」を使えば解くことができます。そのため、演習題を解く際は、例題で学んだ「技術」の使いどころを意識しつつ、英文の構造をしっかり把握しながら解いてください。
「例題でインプットした技術を演習題でアウトプットし定着させる」という学習において最高に効率の良い方法です。
問題集を1周したら終わりでなく、後述の方法で、最低でも3周は周回してください。周回を重ねることで、技術が定着し「使える技術」となります。私は7周しました。
時間がない人・英語は最低限でよい人
ひたすら例題を解きます。例題を解く際は、英文の構造を正確に把握しながら進めてください。例題を読む際には、SVOCMを正確に振り、英文の構造を把握してください。
問題集を1周したら、2周目に取り掛かってください。
2周目では、1周目で学んだ技術を、アウトプットするつもりで、解いていってください。3周目以降では、後述の音読方法を使って、周回してください。周回を重ねることで、技術が定着し「使える技術」となります。
演習題を飛ばし、例題のみを周回しても「英文解釈の技術」は確実に身につきますのでご安心ください。
「基礎英文解釈の技術100」の復習方法(音読)
英語学習においては復習が最も大事です。「圧倒的な復習主義」!この精神が英語力を爆上げしてくれます。
復習に全力を注がないと全く成長しません。そして、その復習には、音読が最も効率的・効果的です。音読の効果は計り知れません。
音読をすることで、解釈力、速読力、リスニング力、スピーキング力などをまんべんなく伸ばすことができます。
音読をしない手はありません。次の方法で、音読して復習しまくってください。
まずは、英文構造を頭に叩き込んでください。
英文の構造を十分理解できたら、本書をみながら、英文構造を意識しつつ、また、英文の内容・情景をイメージしながら音読を繰り返してください。
10回以上音読すれば、自然と内容が頭に入ります。
その後、CDを使って、オーバーラッピング→シャドーイングを行ってください。これをやることで、英文を読んだときに、日本語を介さず英語のまま理解できるようになります。こうなれば、自然とリスニング力と英作文も向上します。
音読の方法と効果については、下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください
「基礎英文解釈の技術100」の到達レベル
本書を習得することで、下記のレベルに到達できます。
大学受験では、超難関大学以外は合格できます。
特に京大のような超複雑な英文の和訳問題が出題される大学を受験する方は、本書の後に、もっとレベルの高い英文解釈の参考書に取り組む必要があります。
TOEICや英検準1級までにおいては、本書をマスターすれば英文構造把握に困ることはなく、英語長文を正確に早く読めるようになります。「英文解釈」の勉強は終わりで問題ないです。
本書を習得したら、公式問題集や過去問を使って実際の英語長文を読んでいきましょう。解釈できない英文に出くわしたら、本書に立ち戻って、英文解釈方法を確認してください。
「基礎英文解釈の技術100」の次の参考書
東大、京大、早慶などの難関大学を受験される方は、「基礎英文解釈の技術100」よりレベルの高い参考書まで取り組んでおくべきです。
中堅大学を受験される方は、この後過去問に取り組めば十分です。
上の参考書類は、どれもレベルが高いです。いきなり上の参考書に取り組んでも理解不能だと思いますので、「基礎英文解釈の技術100」をマスターした後に取り組んでください。
TOEICや英検の場合、英文解釈の勉強はここまでで十分です。TOEICの場合は、公式問題集などで、英文を速く読む練習をしてください。TOEICはいかに問題を素早く説くことができるかが重要ですので、スピード向上の練習をしてください。
英検の場合は、過去問を用いて、勉強してください。英検では、比較的難しい単語が出題されます。大げさに言うと、英検は単語ゲーなので、パス単などを使って、単語力を鍛えぬいてください。
「基礎英文解釈の技術100」のまとめ
「基礎英文解釈の技術100」には、全ての英語の土台となる要素が詰め込まれています。
このレベルの英文解釈力は、すべての英語学習者が身につけておくべきです。このレベルを習得しておくことで、今後どんなジャンルの英語を勉強する上でも確実に役に立ちます。
大学受験用の参考書のイメージが強いですが、「基礎英文解釈の技術100」は、すべての英語学習者におススメできる参考書です。
ここまでを完璧にすることで、付け焼刃でない、一生あなたの役に立つ英語能力を獲得できます。
「基礎英文解釈の技術100」を使って、一生モノの英語力を身につけましょう!!