「so that」 構文ってややこしいですよね。この構文には、色々な意味や訳し方があって、どういった状況でどの訳し方をすればよいのか、こんがらがってしまいますね。
本記事では、そんな「so that」構文の訳し方を全パターン紹介します。
- パターン①「S + V + so ~ that… 」(基本パターン)
- パターン②(否定を含む語句)+ so ~ that…
- パターン③ S+V(be動詞)+ so +過去分詞+ that…
- パターン④ so that がくっついてある場合
- パターン⑤ so that がくっついて、かつ so の前に" , " がある場合
- パターン①~⑤のまとめ
- 「so that」 と 「such that」の違い
- 応用編① 「 so ~that…」の倒置
- 応用編②「so 」「 such 」の「 形容詞 + 名詞」を修飾する時の語順
- まとめ
パターン①「S + V + so ~ that… 」(基本パターン)
この「S+V+so (形容詞、副詞)+that+S+V」の形が、「 so ~that…」 構文の最も基本的な形になります。英文の形としては「so」の後には、形容詞または副詞が続きます。その後にに「that+S+V」 と続きます。
訳し方は2種類あります。1つ目は前から訳して「とても~なので…(結果)」で、2つ目は後ろから訳して「…なほど~(程度)」となります。
どちらの訳し方でも構わないのですが、前後の文脈から適切な方を選べるように、両パターンの訳し方を覚えておきましょう。上の英文の訳は(結果)と(程度)の両方の訳し方で訳したもの書いておきました。
ここで注意点が二つあります。
1つ目は、「so」の後には必ず形容詞または副詞がつづきます。「so」は副詞であるため、名詞を修飾することができません。そのため、「so」の後は必ず形容詞または副詞が続く必要があります。名詞を使いたい場合は、「so」でなく「such」を用いる必要があります(詳しくは後述)。この点は、空欄補充の問題で頻繁に問われますので、確実に押さえてください。
2つ目は、「that」は省略されうるということです。
上の例文を「that」を省略した形で記載すると次のようになります。
・She is so cute that I like her.
thatが省略されると、「 so ~that…」 構文であることに気づきにくいですが、「S+V+so+(形容詞、副詞)+S+V」の形を見たら、「 ”so ~thatです” 構文のthat省略形かな?」と疑うようにしてください。この点は、練習していると自然に気づくようになりますので、ご安心ください。
パターン②(否定を含む語句)+ so ~ that…
「so ~ that構文」は、基本的に(結果)や(程度)のいずれかで訳しますが、「so」 の前に否定語がある場合は、「that」の後ろから「…なほど~(程度)」で訳します。前から訳すと意味が通らなくなります。上の2つの英文では、いずれも「so」 の前に否定語(never、nobody)がありますね。こういった場合には、「that」の後ろから「…なほど~(程度)」で訳します。
パターン③ S+V(be動詞)+ so +過去分詞+ that…
上の例文のように、「so」の後に過去分詞が続く場合は、「that」の後ろから「…の様に~(様態)」で訳します。基本的に、be動詞+ so +過去分詞の形になるので、判断しやすいと思います。
パターン④ so that がくっついてある場合
例えば、次のような英文があるとします。
このように、「so」と「that」 がくっついていおり、「S+V+(副詞、形容詞)+so that+S+助動詞+V」の形をしている場合 は、「~のために、~ように(目的)」で訳します。
この場合、「that」の後には「助動詞」がつづく場合がほとんどです。したがって、 so thatがくっついて存在し、かつ、thatの後の文には助動詞の存在を確認できれば、目的「~のために」で訳せば、ほぼ間違いなくうまく訳せます。
一つ注意点として、上の「so that」 の「that」や助動詞は省略される場合があります。例えば、thatが省略された場合は次のようになります
・I worked very hard so I could pass the exams.
なので、「that」や「助動詞」は省略されうるということを頭い入れておいてください。このことを頭に入れておけば、容易に省略に気づくことができます。
パターン⑤ so that がくっついて、かつ so の前に" , " がある場合
上のような英文のように、「~, so that…」とあれば、「~それで・・・(結果)」と訳します。
パターン①~⑤のまとめ
「 so ~that…」 構文の基本的な訳し方は、これまでに述べた①~⑤だけです。これらのパターンで、基本的な「 so ~that…」 構文はすべて訳すことができます。パターン1~⑤をまとまると以下のようになります。
「so that」 と 「such that」の違い
「so~ that…」 構文と似た構文に「such ~that…」構文がありますね?これらの違いは何でしょうか?
それは「so」は副詞であり、「such」は形容詞であるということです。
この違いを覚えておけば、「so that」 構文と「such that」構文の用法の違いに戸惑うことがなくなります。以下で詳細を説明します。
「so」について
「so」は副詞であるため、名詞を修飾できません。「so」の後には名詞を置くことができません。そのため、「so」の後には必ず「形容詞または副詞」がきます。これまでに上げた例もすべて「so」の後にはcuteなどの「形容詞または副詞」が来ています。もし、名詞を使いたい場合には①「such」を使うか、②「so + 形容詞 + a + 名詞」の語順にします。例えば、下のような感じです。
ただし、これは固い表現なので、あまり使われることはありません。
ですので、名詞を用いたい場合には、次には「such」を使う方が無難です。
「such」について
「such」は形容詞であるため、名詞を修飾できます。下の英文を見てください。「a coward」は名詞なので、「so」を用いることはできません。代わりに形容詞である「such」を用います。「such + a + 名詞」の語順に注意してください。
応用編① 「 so ~that…」の倒置
ここで少し応用編をご紹介します。
文頭にいきなり「so」がきており、テンパってしまいそうですが、これも「so~ that…」 構文の1つです。なぜ、いきなり文頭に「so」が来たかというと「倒置」が起こったためです。倒置の見抜き方はとしては、以下の要領で見抜きます。
① 主語になりえるのは名詞(大前提)
② 文頭の「so」は副詞、次の「small」は形容詞であり、主語になりえない。
③ その後に、動詞「was」がきて、次に初めて名詞「the room」が来ている。
④ ここまでで、C+V+Sの形になっているため、「倒置」が起こっていると考える。
といった要領で「倒置」を見抜きます。
これらを踏まえて、「倒置」が起こる前の文に戻してあげると次のようになります。
・the room was so small that he often knocked his hands against the wall.
日本語訳は
・その部屋はとても狭かったので、彼はよく手を壁にぶつけた。
となります。
この「倒置」の用法は、難関大学の入試問題で頻繁に出題されます。さらに、英語が得意な人と、そうでない人で正答率が大きく分かれる系の問題です。言い換えれば、こういった「倒置」をしっかり理解している人は合格し、理解できていない人は残念な結果に終わることが多いです。難関大学を受験する方は確実に抑えておいてください。
*今回の考え方は、あくまで一例です。「倒置」の見抜き方は複雑で、色々なパターンがありますので、次回記事にしようと思います。
応用編②「so 」「 such 」の「 形容詞 + 名詞」を修飾する時の語順
上の英文にあるように、「such」を用いて、形容詞+名詞を修飾する場合は、「such a 形容詞 名詞 that S V」の語順になります。
一方、「so」を用いた場合の語順は
「so +形容詞+ a+名詞」の語順です。
空欄補充の問題で頻繁に問われますので、この語順になることを押さえておいてください。
まとめ
今回は、「so that」 構文について解説しました。「so that」 構文はややこしいので、私も初学者の時、苦労した記憶があります。今回、紹介した訳し方を覚えれば、困ることはないと思いますので、すべてのパターンを覚えてください。
「so that」 構文は、以下の「英文読解入門 基本はここだ!」で大変分かりやすくまとめられています。「基本はここだ」は大変良書です。詳しい紹介は下の記事にありますので、良ければご覧ください。